発達障害を持つ子どもと家族の絆を深める方法
2025.04.18

東京都板橋区にある小児専門デイケア施設ハートライン清水町です。今回は、「発達障害を持つ子どもと家族の絆を深める方法」についてお話をしていきます。
目次
- 発達障害のある子どもを取り巻く家庭の現実
- 絆とは「理解」と「共感」の積み重ね
- 子どもの行動を肯定的に捉える視点を持つ
- 一緒に過ごす時間の質を高める工夫
- 兄弟姉妹との関係性を大切に育てる
- 親自身の心のケアも絆を深めるカギ
- 支援機関との連携がもたらす安心感
- まとめ
発達障害のある子どもを取り巻く家庭の現実
発達障害を持つ子どもがいる家庭では、毎日が挑戦の連続です。思うように言葉が通じなかったり、突然の癇癪にどう対応すればいいのかわからなかったり、周囲からの無理解に傷つくことも少なくありません。時には親御さん自身が「自分の育て方が悪いのでは」と自分を責めてしまうこともあります。しかし、家庭という場所は、子どもにとってもっとも安心できる居場所であり、その中で育まれる「絆」は、将来にわたって大きな力になります。だからこそ、毎日の小さな積み重ねが、家族のつながりを強くしていく鍵なのです。
絆とは「理解」と「共感」の積み重ね
絆という言葉には、目に見えないけれど確かなつながりという意味があります。発達障害を持つ子どもとの関係においては、この絆がとても大切です。何よりも重要なのは、子どもを「理解しようとする気持ち」と「共感しようとする姿勢」を持ち続けることです。たとえ子どもが思い通りに行動してくれなくても、「なぜそのように振る舞うのか」を考えることからスタートしましょう。例えば大声で叫んでいる時、実は不安や恐怖をうまく言葉にできず表現している場合があります。その背景に目を向けることで、「わがまま」ではなく「助けを求めているサイン」と捉えることができ、関係性が少しずつ変わっていきます。
子どもの行動を肯定的に捉える視点を持つ
発達障害のある子どもは、日常の中でトラブルや困難な場面に出会うことが多く、そのたびに注意されたり、否定されたりする経験を積み重ねています。家庭の中では、そうしたネガティブな経験を打ち消すような「肯定的な関わり」を意識することが重要です。できたこと、がんばったこと、工夫したことに注目し、「今日は最後までごはんを食べられたね」「おもちゃを貸してあげられたんだね」と声をかけるだけで、子どもは自信をつけ、家族との信頼関係を育てていきます。その積み重ねが、安心感や愛着の形成に大きくつながっていくのです。
一緒に過ごす時間の質を高める工夫
家族との絆を深めるためには、「一緒に過ごす時間の質」がとても大切です。ただ同じ空間にいるだけではなく、子どもと向き合う時間を意識的に作りましょう。たとえ10分でも、子どもの好きな遊びに付き合ったり、散歩をしながら会話を楽しんだりすることで、子どもは「大切にされている」と感じることができます。その中で笑顔を共有したり、子どもからのサインを敏感に受け取ったりすることが、自然と家族のつながりを強めていくのです。時間の長さよりも、心を寄せ合う「密度の濃い時間」を作ることが、絆を育む秘訣と言えるでしょう。
兄弟姉妹との関係性を大切に育てる
発達障害を持つ子どもが家庭にいる場合、どうしても兄弟姉妹が我慢を強いられる場面が増えることがあります。「お兄ちゃんばかり怒られてずるい」「私はいつも後回し」といった思いが蓄積すると、兄弟間に距離ができてしまうこともあります。そこで大切なのが、兄弟姉妹一人ひとりにも「自分は大切にされている」という実感を持たせることです。また、発達障害についてわかりやすく説明し、兄弟としてできること・してはいけないことを一緒に考える時間も効果的です。兄弟姉妹もまた家族の一員として、協力し合いながら「我が家らしい関係性」を築いていく過程は、家族全体の絆をさらに強めてくれます。
親自身の心のケアも絆を深めるカギ
親御さん自身が心身ともに疲弊してしまっていては、どれだけ子どものためにと頑張っても、思うように関われなくなってしまいます。特に発達障害の子育てには、周囲の理解が得られにくい中で孤独を感じやすく、知らず知らずのうちに心が追い詰められていることもあります。だからこそ、親自身が自分をいたわることも大切です。信頼できる相談相手を持つこと、時には専門機関に頼ること、自分の時間を少しでも作ること。そうした小さなセルフケアが、心に余裕をもたらし、子どもとの関係性にも良い影響を与えていきます。親の笑顔は、子どもにとって最高の安心材料です。
支援機関との連携がもたらす安心感
家族だけで全てを抱え込むのではなく、デイケアや療育施設、医療機関、保育園・学校など、地域の支援資源と連携を図ることで、家庭の負担が軽減され、よりよい育ちの環境を整えることができます。支援機関では、子どもの特性に合わせた対応のヒントや、日常生活の中で実践できるアドバイスを受けることができます。また、同じような悩みを持つ保護者とのつながりが生まれることも多く、孤立感の解消にもつながります。支援の輪が広がることで、家族の中に「一人じゃない」という安心感が育まれ、結果として家族の絆がさらに強まっていきます。
まとめ
発達障害を持つ子どもとの日々は、たしかに簡単なものではありません。しかしその中には、喜びや感動、家族だけが知る特別な瞬間がたくさん詰まっています。大切なのは、「完璧な子育て」ではなく、「わが子と向き合う姿勢」を持ち続けることです。子どもの特性を理解し、共感し、一緒に歩んでいこうとする気持ちが、何よりも強い絆を育てます。そしてその絆は、子どもの自信を育み、家庭の安心感を支える柱となっていくのです。少しずつでも構いません。今日から、家族みんなで絆を育てる一歩を踏み出してみませんか?
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以上、東京都板橋区にある小児専門デイケア施設ハートライン清水町でした。
何かあれば気軽にご相談くださいね。
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