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発達障害の本当の特徴|困っているのは“性格”じゃありません

2025.10.03

東京都板橋区にある小児専門デイケア施設ハートライン清水町です。今回は、「発達障害の本当の特徴|困っているのは“性格”じゃありません」についてお話をしていきます。

目次

  1. 発達障害は“性格”ではない
  2. 「困っている子」ではなく「困らされている子」
  3. 発達障害の本当の特徴とは
  4. 誤解されやすいポイント
  5. 周囲の対応で変わる子どもの姿
  6. 家庭でできるちょっとした工夫
  7. 社会全体が意識したい視点
  8. まとめ

1. 発達障害は“性格”ではない

発達障害と聞くと、「落ち着きがない」「こだわりが強い」「空気が読めない」などの言葉が思い浮かぶ方も多いかもしれません。ですが、それらは子どもの“性格”や“個性”として片づけられるものではありません。発達障害は脳の働き方に由来する特徴であり、その子どもの責任や努力不足で起こるものではないのです。

私たちは「発達障害=その子の性格」という誤解を解き、脳の特性として理解することが大切だと考えています。

2. 「困っている子」ではなく「困らされている子」

よく「発達障害の子は困っている子」という表現が使われます。確かに本人が日常生活の中で困難を抱えているのは事実ですが、その多くは周囲の環境との相性によって引き起こされています。

例えば、大きな音や強い光に敏感な子は、静かな環境では落ち着いて過ごせても、騒がしい場所では不安定になりやすくなります。これは性格の問題ではなく、感覚の特性によるものです。つまり、子ども自身が困っているというより、環境によって「困らされている」と言えるのです。

3. 発達障害の本当の特徴とは

発達障害には大きく分けて自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)などがあります。それぞれに特徴がありますが、共通して「情報の受け取り方や処理の仕方が独特である」という点が挙げられます。

例えばASDでは、相手の表情や声色から気持ちを読み取ることが難しかったり、こだわりが強く変化に対応しにくかったりします。ADHDでは注意を持続させることが難しい一方で、興味のあることには強い集中力を発揮することがあります。LDでは文字の読み書きや計算といった特定の学習分野に困難が見られますが、ほかの分野では優れた能力を発揮する場合も少なくありません。

これらは性格の癖ではなく、脳の情報処理の特性から生じる「本当の特徴」です。

4. 誤解されやすいポイント

発達障害の子どもは「わざとやっているのではないか」「努力が足りないのではないか」と周囲に誤解されることが少なくありません。宿題を忘れる、授業中に席を立つ、友達との距離感がつかめないなどの行動がその典型です。

しかし、それらは意図的なものではなく「できないこと」なのです。繰り返し注意されることで、子どもは「自分はダメだ」と感じやすくなり、自己肯定感の低下につながります。私たちはこうした誤解をなくすことが、子どもの心を守る第一歩だと考えています。

5. 周囲の対応で変わる子どもの姿

発達障害の子どもたちは、周囲の関わり方や環境の工夫によって大きく変化します。例えば、忘れ物が多い子にはチェックリストを用意する、集中が途切れやすい子には短い課題を分けて提示する、感覚に敏感な子には落ち着けるスペースを確保するなど、環境を整えるだけで行動や気持ちが安定することがあります。

子どもが「できない」のではなく、「できるように工夫されていない」だけの場合も多いのです。周囲が少し歩み寄ることで、子どもは本来の力を発揮できるようになります。

6. 家庭でできるちょっとした工夫

家庭でも、子どもの特性に合わせた工夫ができます。例えば、時間の感覚がつかみにくい子にはタイマーを使う、予定の見通しを立てにくい子にはカレンダーや絵カードでスケジュールを示す、といった方法があります。

また、できなかったことを責めるよりも「できたこと」を認めて褒めることが大切です。小さな成功体験の積み重ねが、子どもの自信と安心感を育てていきます。

7. 社会全体が意識したい視点

発達障害を「特別なこと」と捉えるのではなく、子どもたち一人ひとりが持つ特性のひとつとして受け入れる社会的な視点が必要です。学校や地域、医療や福祉の機関が連携し、子どもが安心して過ごせる場を整えていくことが重要です。

また、発達障害は「できないこと」に目が向きがちですが、その裏には独自の強みや才能が隠れていることもあります。多様な個性を尊重する社会こそが、すべての子どもにとって生きやすい社会につながるのです。

8. まとめ

発達障害の子どもたちが抱えているのは“性格の問題”ではなく、脳の働き方に由来する特性です。そのため、「困っている子」ではなく「環境によって困らされている子」として理解することが大切です。

周囲の工夫と理解があれば、子どもは自分らしく成長し、力を発揮できます。家庭や学校、社会が一緒に支えることで、発達障害を持つ子どもたちが安心して生活できる未来をつくることができます。

以上、東京都板橋区にある小児専門デイケア施設ハートライン清水町でした。
何かあれば気軽にご相談くださいね。

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