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発達障害のある子どもに必要な社会的スキルとは?

2025.06.20

東京都板橋区にある小児専門デイケア施設ハートライン清水町です。今回は、「発達障害のある子どもに必要な社会的スキルとは?」についてお話をしていきます。

目次

  • 社会的スキルとは何か?
  • なぜ発達障害の子どもには社会的スキルの支援が必要なのか?
  • 社会的スキルは練習で身につく力
  • ご家庭でできる社会的スキルのサポートとは?
  • ハートライン清水町での取り組み
  • 発達障害のある子どもが未来に向かって歩むために
  • 最後に

社会的スキルとは何か?

社会的スキルとは、人と関わりながら生活していくうえで必要となる力のことを指します。たとえば、「あいさつをする」「順番を守る」「気持ちを伝える」「相手の話を聞く」「トラブルを解決する」など、日常のあらゆる場面で使われる力です。私たちは普段、無意識のうちにこうしたスキルを使っていますが、発達障害のあるお子さんにとっては、このスキルを身につけることが難しいケースがあります。その結果、集団生活にうまくなじめなかったり、友達とトラブルが起きたりして、本人も周囲も困ってしまうことがあるのです。

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なぜ発達障害の子どもには社会的スキルの支援が必要なのか?

発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)など、さまざまなタイプがありますが、いずれの特性でも共通して見られるのが、「相手の気持ちを読み取ることが苦手」「ルールや暗黙の了解が理解しづらい」「感情のコントロールが難しい」などの傾向です。こうした特性のために、社会の中で他人と適切な関係を築いていくのが困難になりやすいのです。たとえば、何気ない一言が相手を傷つけてしまったり、自分の思い通りにならないことでパニックになってしまったりと、社会的な場面でさまざまな課題が表面化しやすくなります。だからこそ、早い段階から社会的スキルを「学び」「練習し」「身につける」ことがとても大切になります。

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社会的スキルは練習で身につく力

社会的スキルは、生まれつきの能力というよりも、日々の生活や経験の中で少しずつ育っていく力です。たとえば「順番を待つ」という行動も、いきなりできるわけではなく、何度も経験を重ねることで理解できるようになっていきます。特に発達障害のある子どもたちの場合は、「どうして待たなきゃいけないのか」という理由づけや、目に見えるルールづくりがとても効果的です。また、言葉だけで伝えるよりも、絵カードや写真、具体的な場面を再現したロールプレイなどを活用することで、より理解が深まりやすくなります。子どもが「なるほど、こうすればいいんだ」と体感を通じて学べるような支援が、社会的スキルの習得には欠かせません。

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ご家庭でできる社会的スキルのサポートとは?

ご家庭でも、社会的スキルを育てることは十分可能です。たとえば、家族内でのやりとりの中で「ありがとう」「ごめんね」などの言葉を交わす習慣をつけることもその一つです。また、子どもが困っているときには、「どうしたらよかったかな?」と一緒に考える時間を持つことも大切です。決して叱ったり正解を押しつけたりするのではなく、「次はこうしてみようか」と前向きに提案していく姿勢が、子どもにとって安心につながります。毎日の暮らしの中で「社会に出る練習」を少しずつ取り入れていくことで、子ども自身が「社会って怖くない」「人と関わるのって楽しい」と思えるようになります。

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ハートライン清水町での取り組み

当施設では、発達障害のあるお子さん一人ひとりの特性に合わせた社会的スキルの支援を行っています。たとえば、絵カードを使った感情表現の練習や、集団あそびの中でのルール理解のサポート、個別のソーシャルスキルトレーニング(SST)など、日常生活の中で自然とスキルが身につくような取り組みを行っています。特に私たちが大切にしているのは、「できないこと」に注目するのではなく、「少しできたこと」「がんばった姿勢」を見つけてほめることです。成功体験を積み重ねることで、子どもたちは自信を持ち、さらに次のステップへ進もうとする意欲を育てていきます。

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発達障害のある子どもが未来に向かって歩むために

社会的スキルは、単なる「ルールを守る力」だけではありません。それは、「自分の気持ちを伝える力」「相手を思いやる力」「困ったときに助けを求める力」など、これからの社会で生きていくために欠かせない土台となる力です。発達障害のある子どもたちが安心して社会に参加し、自分らしく過ごしていくためには、このスキルを育てることがとても重要です。そしてそのためには、私たち大人が「環境を整えること」「経験の場をつくること」「寄り添うこと」が求められます。子どもが困っているとき、それを叱るのではなく、理解し、手を差し伸べる社会づくりが今まさに求められているのではないでしょうか。

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最後に

発達障害のある子どもたちにとって、社会的スキルは「生きるための知恵」といっても過言ではありません。言葉や感情、行動を少しずつコントロールしながら、周囲とつながっていく力を育むことは、本人にとっても、保護者や支援者にとっても、とても大きな意味を持ちます。大切なのは、焦らず、少しずつ、積み重ねていくこと。ハートライン清水町では、そうしたプロセスを丁寧に支えながら、お子さんの可能性を引き出していくお手伝いをしています。今困っていることがあっても、それは成長の途中にあるサインです。一人で抱え込まず、どうぞ気軽に私たちにご相談ください。

以上、東京都板橋区にある小児専門デイケア施設ハートライン清水町でした。
何かあれば気軽にご相談くださいね。

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